~ 今思えば、試練だったのかもしれない ~
私が今の仕事に就く前の話です。
就職氷河期の中、やっと食品メーカーの会社に就職出来たその年の夏のことです。
私は初めて上司の出張に同行する機会を与えられました。
出張先は新座市にある取引会社です。
そこはうちの会社が創業当時からお世話になっているとのことで、
終始和やかな雰囲気で取引が進んでホッとしたのを覚えています。
そして1泊2日の初出張を無事済ますことができ、気分も良く帰ってきたその日に
悲劇が起きました。私は何とスーツケースの鍵を紛失してしまっていたのです。
そこには、自宅の鍵や財布以外の重要なものが入っていました。
明日の出社時に上司に提出する書類やノートパソコン、そして運転免許証など全てです。
頭の中を張り巡らせ思い出したことと言えば、スーツケースのスペアキーは九州にある実家に
置いてきたことくらいでしょうか。
今から宅急便で送ってもらったとしても、届くのは明日以降は間違いありません。
「あぁこれが試練なのか」と自虐的になったのですが、その時自分なりに機転を利かしてみたんです。
それは、鍵交換の業者に連絡して鍵開けの依頼することでした。
上京して1人暮らしする際に「もしものことが起きたら」と言う思いから、いろんな業者の
電話番号を携帯に残しておいたんです。
その時のふとした行動が、まさかこんな風に自分を助けることになるなんて思ってもみませんでしたね。
すぐに業者に電話をして、その日の内にスーツケースの鍵開けをしてもらいました。
今思えば笑い話ですが、その時の頭のパニックは忘れられませんね。
これをいい教訓として、これから起こるであろうトラブルの対処にも活かせれたらいいなと思ってます。